基本情報

和名
クロアナバチ
分類
節足動物門 昆虫綱 ハチ目 アナバチ科 オオアナバチ属 (Sphex)
英名
(in Jpn.) Kuro-anabachi; A Species of Digger Wasps
学名
Sphex argentatus fumosus(本土亜種)
状況

写真とメモ

水産試験場跡地,2022年8月21日午後,くもり

道端の草むらの中を縫うように動き回る大きな黒いハチ.草むらから出てきて素早く飛んだり,草の根元の地面付近に入り込んでしばらく見えなくなる…の繰り返しで,ほとんどじっとしてくれません.やっと撮れたのが上の写真.体や翅の色は黒く,胸部と腹部の間が細くくびれたスマートなハチです.大型のアナバチ類のクロアナバチという種類のようです.クモバチ(ベッコウバチ)類などとともに夏によく見る黒いハチだと思いますが,動きが素早くてじっくり見たことがありませんでした.分布は日本からオーストラリアやインドまで.アフリカにも分布するようです(参考1).日本の本土や朝鮮に分布するのは fumosus 亜種とされ,沖縄以南のが原名亜種.

水産試験場跡地,2022年8月21日午後,くもり

ずっと見ていたら,草むらから離れたところで止まってくれました.前から見ると,体中黒いと思っていたら,顔は白く,胸部の側面には白っぽい毛が見えます.鋭く大きな大アゴ,その間から伸びる長い口吻が見えます.

アナバチ類の見た目はスズメバチ上科のクモバチ類と似ていますが,ミツバチ上科のグループで,成虫は花の蜜を吸いに来る種類だそうです.しかし,幼虫の食べ物として他の虫を捕まえ,自分の卵を産み付けて穴に埋めるから「アナバチ」とのことで,性質は狩りバチ.クロアナバチはクダマキモドキツユムシなどのキリギリス類を獲物にするようです(参考2,3).草むらを素早く飛び回るのは,獲物探しをしているんですね.



参考

  1. Sphex argentatus Fabricius, 1787 in GBIF Secretariat (2021). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/1347596 on 2022-11-03.
  2. クロアナバチ(黒穴蜂). “自然観察雑記帳”. (参照 2022-11-05) https://naturalism-2003.com/kansatsu/animal/insect/hachi_hymenoptera/kuroanabachi.htm.
  3. クロアナバチ. “昆虫写真図鑑”. (参照 2022-11-05) https://www.g-hopper.ne.jp/free/fukuda/photo_zukan/hachi/pz_kuroanabachi-01.htm.
  4. . “”. (参照 ) .