基本情報

和名
クロゴキブリ
分類
節足動物門 昆虫綱 ゴキブリ目 ゴキブリ科 ゴキブリ属 (Periplaneta)
英名
Smoky-brown Cockroach
学名
Periplaneta fuliginosa
状況

写真とメモ

水産試験場跡地,2021年11月28日午前,晴れ

水産試験場跡地の樹液の出ているクヌギの木を通りがかったところ.夏はいろいろな虫が入れ代わり立ち代わりで来ていましたが,晩秋に来ていた虫は大きなゴキブリでした.翅は黒味の強い褐色で,ツヤツヤと光っています.園内のゴキブリといえば,夏の夜のゴミ箱にヤマトゴキブリが群がっているのを見たことがありますが,これはヤマトゴキブリのオスよりも体が一回り大きいクロゴキブリのようです.翅の幅が広いし,ツヤもより凶悪?です.

水産試験場跡地,2021年11月28日午前,晴れ

ゴキブリといえば物陰をサササッと素早く移動するのを思い浮かべますが,このゴキブリの動きは非常にゆっくりで,樹皮の上をのろのろと移動していました.寒いために動きが遅くなっているのか,それとも越冬するのは幼虫なので成虫はもう弱っているのかもしれません.自分にとってのゴキブリの気持ち悪さのかなりの部分を,動きの素早さが担っているのを感じました.ノロノロ動くゴキブリをあまり気持ち悪く感じません.

日本では,ヤマトゴキブリもクロゴキブリも,どちらもヒトの住居の害虫ですが,ちょっと性質が違っているようです.ヤマトゴキブリは日本原産の在来種で,屋内にも屋外つまり日本の自然環境にも生息しています.一方,クロゴキブリは(おそらく)中国南部原産の外来種で(参考1),日本や米国,南米,オーストラリアなど,世界中のヒトの住む環境に広がっているようです(参考3).クロゴキブリは日本の寒さにも適応していて,屋外でも冬を越せるようです.

水産試験場跡地,2021年11月28日午前,晴れ

横から見たところ.体は薄っぺらく,狭いところにも入りやすい体型です.



参考

  1. “クロゴキブリ”. ウィキペディア日本語版. 2021-05-06. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%B4%E3%82%AD%E3%83%96%E3%83%AA, (参照 2022-03-04).
  2. ゴキブリを知る. “アース製薬”. (参照 2022-03-04) https://www.earth.jp/gaichu/knowledge/gokiburi/.
  3. Periplaneta fuliginosa Serville, 1838 in GBIF Secretariat (2021). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/ja/species/2000167 on 2022-03-05.
  4. . “”. (参照 ) .