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草地のカナムグラ群落の葉上で見つけたタバコガ類の幼虫．体がまだ小さくて，ずんぐりしている中齢幼虫です．幼虫がカナムグラを食べるかどうかは調べられませんでした．

基本情報

和名

オオタバコガ

分類

節足動物門 昆虫綱 チョウ目 （ガ類） ヤガ上科 ヤガ科 タバコガ亜科 タバコガ属 (Helicoverpa)

英名

Cotton Bollworm, Corn Earworm, Scarce Bordered Straw

学名

Helicoverpa armigera

状況

写真とメモ

成虫

「ソバ畑」で見つけたヤガです．ちょっと鱗粉が剥げかけていますが，オオタバコガという種類になんとかたどり着けました．オオタバコガと近縁種のタバコガの区別点は参考2に．違いは，前翅外縁の近くの褐色部の縁が激しく出入りしているのがタバコガ，比較的なめらかな曲線なのがオオタバコガとのこと．

オオタバコガはタバコガとともにヤガ科タバコガ亜科に含まれる種類で，名前からしてタバコを食べそうですが（タバコの葉も食べるようですが），ピーマン，ナス，トマトなどの害虫として有名な種類でした．ネット検索すると害虫駆除のページがたくさん出てきます．今回このガを見つけた場所はソバの葉上ですが，ソバの葉も食べるのかはわかりません．園内では何を食べているのでしょう．ナス類というと，イヌホオズキとかヒヨドリジョウゴとか，トゲだらけのワルナスビなども食べるのでしょうか．

幼虫（タバコガ類）

満開のキバナコスモスを食べる幼虫をたくさん見つけました．体色は黒っぽい模様があり，まばらな毛が生えています．参考1，4などからオオタバコガの幼虫のように見えましたが，タバコガ属は模様に個体差が大きいグループのようで，オオタバコガの幼虫とタバコガの幼虫の区別は肉眼では難しく，厳密には顕微鏡での観察が必要なようです．幼虫の同定は「タバコガ類」まででしょうか．オオタバコガもタバコガも広食性で，イネ科，キク科，アブラナ科，ナス科などいろいろな植物を食べるとのこと．終齢幼虫は地中で蛹になって越冬するようです．

みつけた幼虫のほとんどはキバナコスモスの花にいて，花の中央の管状花に頭をつっ込んで食べていました．

体色が緑色の個体もいました．個体によってかなりいろいろな体色があるようです．

参考

1. オオタバコガ． “みんなでつくる日本産蛾類図鑑V2”． http://www.jpmoth.org/Noctuidae/Heliothinae/Helicoverpa_armigera_armigera.html, (参照 2023-05-03).
2. タバコガとオオタバコガ． “似た蛾の比較図鑑”． http://www.jpmoth.org/~moth-love/HIKAKU/tabako/tabakoga_otabakoga.html, (参照 2021-11-21).
3. オオタバコガの発生と見分け方． “植物防疫病害虫情報 第55号（1998年7月15日）”． https://www.maff.go.jp/pps/j/guidance/pestinfo/attach/pdf/index050_063-8.pdf.
4. オオタバコガ． “芋活.com”． https://www.imokatsu.com/imo-ootabakoga.htm, (参照 2023-05-03).
5. 吉松：タバコガ類の識別法 ータバコガ・オオタバコガ・ツメクサガ・キタバコガー． 植物防疫 55(2), 83-86. 2002. http://jppa.or.jp/archive/pdf/55_02_39.pdf.
6. ． “”． , (参照 ).