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園内の水辺,2024年4月14日朝,晴れ

水際のキショウブの群落で,ガガンボが交尾しているところ.上がメスで下がオスのようです.メスのほうが体格が一回り大きく,腹部が太いです.体の模様はオスメスで同じに見えますが,翅の色合いがオスのほうが濃いでしょうか.

園内の水辺,2024年4月14日朝,晴れ

翅と体の模様からキリウジガガンボとしておきます.



基本情報

和名
キリウジガガンボ
分類
節足動物門 昆虫綱 ハエ目 ガガンボ科 キリウジガガンボ属 (Tipula)
英名
Rice Crane Fly
学名
Tipula (Yamatotipula) aino Alexander, 1914
状況

写真とメモ

水産試験場跡地,2020年3月21日午後,晴れ

水路のそばにいた体長2cm弱のガガンボ.普通種でキリウジガガンボのようです.腹部が尖っていないのでオス.翅は前翅の前縁付近が焦げ茶色で,翅脈の周辺は黄色がかっています.体は灰色基調で,腹部は黒とオレンジ色の曖昧な模様あり.足は腿節は黄色で,脛節との関節付近から先が黒いです.特徴的な色の種類ですが,Tipula(キリウジガガンボ属またはガガンボ属)は大きなグループで,参考3によると世界で2400種,日本に分布する種類だけでも108種いるそうです.翅や体の模様がそっくりな種類でも交尾器の形状によって何種類にも区別されるような例もあるようなので,翅や体の模様だけで判断したので,厳密な同定にはなっていなません.

水産試験場跡地,2020年3月21日午後,晴れ

キリウジガガンボの幼虫は水中で過ごし,イネの重要な害虫として有名です.この写真を撮った場所は,水産試験場跡地の水田の横の水路ですので,水田のイネに依存して,たくさん発生しているのかもしれません.

ところで,キリウジガガンボをネット検索すると,翅の模様の全く異なる別種(に見える)のガガンボをキリウジガガンボとして掲載しているサイトがいくつもありました.いつも参考にさせていただいている有名なサイト(虫navi,昆虫エクスプローラーなど)でもそうです.そこに掲載されている写真は,参考1,2とは別の種類に見え,参考3ではその種類をマドガガンボとして紹介しています.きっとなにか理由がありそうですが,いまのところ謎.



参考

  1. キリウジガガンボ. “北摂の生き物”. http://www.hokusetsu-ikimono.com/iki-h/abu-hae-no-nakama/kiriugigaganbo/index.htm, (参照 2024-04-27).
  2. キリウジガガンボ(切蛆大蚊). “自然観察雑記帳”. https://naturalism-2003.com/kansatsu/animal/insect/hae_diptera/kiriujigaganbo.html, (参照 2024-04-27).
  3. Catalogue of the Craneflies of the World: Retrieved from https://ccw.naturalis.nl/ on 2024-04-27.
  4. マドガガンボ. “東京23区内の虫 2”. http://tokyoinsects2.blog.fc2.com/blog-entry-731.html, (参照 2024-04-27).
  5. . “”. , (参照 ).