ミカドトックリバチ Mikado Potter Wasp
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ヌマトラノオの花に来ていたドロバチ類.斑紋の様子からミカドトックリバチが候補です.以前見つけたミカドトックリバチ(候補)は標準的な斑紋とはかなり異なっているようでしたが,今度のもちょっと疑問があります.小楯板に1対の紋があり,それが左右つながって横帯に見えますが,後胸の黄帯と合わせて二本の帯に見えます.腹部の第2節には斑紋がありません.
腹部の第2節の前部がつくる角度は鋭角に見えます.ムモントックリバチではここが直角になるとのこと(参考5).
基本情報
- 和名
- ミカドトックリバチ,トックリバチ
- 分類
- 節足動物門 昆虫綱 ハチ目 スズメバチ科 ドロバチ亜科 トックリバチ属 (Eumenes)
- 英名
- Mikado Potter Wasp
- 学名
- Eumenes micado Cameron, 1904
- 状況
- —
- 時期
月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 成虫 2
写真とメモ
ヤブカラシに来ていた小さなドロバチ.胸部側面や腹部の左右に黄色い紋が目立ちます.この黄色い斑紋の様子は東京や千葉で絶滅危惧種に指定されているキボシトックリバチに似ていますが,キボシトックリバチの足は黄色いので違うようです.ミカドトックリバチの斑紋には個体差が大きく,このような斑紋の出方をする個体もいるようです.
ミカドトックリバチはスズバチとよく似ていますが,スズバチはトックリバチ最大の種類でミカドトックリバチよりもかなり大きいとのこと.写真では大きさがつかみにくいですが,頭楯の形でも区別できるようです.ミカドトックリバチの頭楯は下縁の中央が凹んでいるのに対して,スズバチの頭楯の下縁は直線状(参考2).
頭部の黄色い斑紋はオスでは1つの大きな紋ですが,メスでは3つに分かれるとのことで,この個体はメスのようです(参考3,4).直射日光下では胸部にも腹部にも点刻が目立ち,ザラザラと光ります.
参考
- Eumenes micado Cameron, 1904 in GBIF Secretariat (2021). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/5036942 on 2022-11-15.
- 久松 他:茨城県のドロバチ科(Eumenidae)ハチ類.茨城大学教育学部紀要(自然科学)35, 45-64. 1986. https://rose-ibadai.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=10962&item_no=1&page_id=13&block_id=21
- ミカドトックリバチ_2. “平群庵昆虫写真館”. http://www.hegurinosato.sakura.ne.jp/2bangura/vi_hachi/tokkuri_mikado_2.htm, (参照 2024-08-15).
- ミカドトックリバチ. “東京23区内の虫 2”. http://tokyoinsects2.blog.fc2.com/blog-entry-941.html, (参照 2024-08-15).
- 虫を調べる ムモントックリバチ?(続き). “廊下のむし探検”. https://roukanomushi.blog.fc2.com/blog-entry-2027.html, (参照 2025-09-07).
- . “”. , (参照 ).
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