アシナガモジホコリ Ashinaga-mojihokori Slime Mold
基本情報
- 和名
- アシナガモジホコリ
- 分類
- 原生動物界 変形菌門 変形菌綱 モジホコリ目 モジホコリ科 モジホコリ属 (Physarum)
- 英名
- (in Jpn.) Ashinaga-mojihokori; A Species of Slime Molds
- 学名
- Physarum tenerum Rex, 1890
- 状況
写真とメモ
数日前からの雨の後でキノコが出ていないか,下を向きながら公園に徘徊していて発見しました.林内のウッドチップ置き場で,ハタケチャダイゴケが群生していた一画に変形菌の子実体ができているのを発見しました.これまで公園で変形菌を見つけたのは梅雨の前後ばかりで,秋に見つけたのはこれがはじめてです.
最初に見つけたのは朝8時頃で,その時点では網の目のように広がる変形体とまだ未熟で全体が黄色い子実体しか見つからずに種類がわからなかったので,11時頃に再び来て撮影したのが上の写真です.子嚢はややつぶれた球形で表面は淡色の石灰粒で覆われます.柄は細くて長く子嚢の直径の2.5倍ほど,柄の色は黄色ですが根元だけが靴下のように黒褐色です.子嚢と柄のつき方はまっすぐではなく,首を傾げたように傾いています.アシナガモジホコリという種類が候補となりました.
朝8時の写真がこちらです.あたり一帯に未熟な黄色い子実体が広がっています.視野の左にハタケチャダイゴケあり.
移動中の変形体は黄色でした.ちょっと黄緑色がかっているでしょうか? よく広がっている変形体の感じがモジホコリ類を想像させます.
ハタケチャダイゴケの上にできた未熟な子実体.柄は短く,子嚢はまだ棍棒状です.変形菌は菌類を食べると思いますが,この場合はエサとしてというより,子実体をつくる足場として利用している感じでしょうか.
場所によっては,色はまだ全体が黄色ですが,すでに形の整い始めた子実体もあります.この写真は1枚目の写真と同じ場所です.
場所ごとに少しずつ成熟が進み始めています.上の場所では子嚢が黄褐色になりかけています.
こちらの子嚢は,かなり褐色が濃くなってきています.中央の大きいのは変形体のまま?別の種類の変形菌?
更に成熟すると,子嚢の色が緑がかってきます.あちこちの写真を撮って気づいたのは,柄の長さが場所によってかなりまちまちなことです.柄があまり長く伸びていないところでは,柄が平べったいように見えます.伸びていく途中で止まってしまったのでしょうか.
かなり成熟してきて,子嚢の表面に石灰粒の明るい色がみえはじめています.柄が途中で分かれて先端には2つの子嚢がついているものもあるようです.
参考
- Physarum tenerum Rex, 1890 in GBIF Secretariat (2023). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/3214801 on 2024-11-09.
- 川上,新井,高野:変形菌.発見と観察を楽しむ自然図鑑. 山と渓谷社. 2022.https://amzn.to/3SAquKa.
- 増井:変形菌の生きる世界(更新日:2024/02/28).ミクソヴァースー変形菌たちの世界ーより. “集英社 学芸の森”. https://gakugei.shueisha.co.jp/mori/serial/myxo/001.html, (参照 2024-11-09).
- . “”. , (参照 ).
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