ヒトツバタゴ Chinese Fringetree
基本情報
- 和名
- ヒトツバタゴ
- 分類
- 被子植物類 真正双子葉類 キク類 シソ目 モクセイ科 ヒトツバタゴ属 (Chionanthus)
- 英名
- Chinese Fringetree
- 学名
- Chionanthus retusus
- 状況
- 環境省レッドリスト2020:[VU] 絶滅危惧 II 類 (参考1)
写真とメモ
グリーンプラザ裏の樹木見本園に,木全体が真っ白にみえるぐらい白い花が満開になっている木がありました.葉は大きくてつやがあり,花は細長い花びらをもつ花が多数ついた花序がついています.「ナンジャモンジャ」との看板があり,和名はヒトツバタゴとなっていました.タゴとはトネリコのことで,葉が小さな小葉に分かれていないトネリコの意味とのこと.同じモクセイ科でトネリコと似ているアオダモの花の形を比べてみるとよく似ています.アオダモも花の時期には木が真っ白になりますしね.
なんじゃもんじゃの木について.看板に書いてあったのは,明治神宮に生えていたヒトツバタゴの木についての水戸黄門のエピソードで,「この木はなんじゃ?」との問いに,家来が答えられず苦しまぎれに「もんじゃでございます」と答えたとのこと.「何じゃ?」+「もんじゃ」=「なんじゃもんじゃ」… ヒトツバタゴ以外にも,全国でいろいろな種類の植物がナンジャモンジャという通称で呼ばれることがあるようです.概して,その地方には馴染みのない植物がそう呼ばれる傾向があるとありますので,なるほどです.ヒトツバタゴについては,環境省のレッドリストに登録されていて,日本での原産地は岐阜県東濃地方の木曽川周辺と愛知県,対馬に隔離分布しているそうですから(参考3),それ以外の地域ではあまり見ない木ということになります.日本以外では朝鮮,中国,台湾に分布(参考3).参考2によると北米にも広く分布していますが,ヨーロッパや北米のは植栽による人為的分布ですね.
雄花だけをつける雄株と,両性花をつける雌株があるそうです.花の形は,元の部分は筒状で途中から先端まで4つに分かれています.形はアオダモの花と似ていますが,サイズ感が違い,ヒトツバタゴのほうが花は大きく,花びらは太いです.この花が雄花か両性花かは不明.
遠景,どの枝も白い花序でびっしり.壮観でした.
木の全景.
樹皮は明るい色で縦に裂け目あり.
参考
- レッドデータブック・レッドリスト. “生物情報 収集・提供システム いきものログ” (環境省生物多様性センター). https://ikilog.biodic.go.jp/Rdb/booklist.
- Chionanthus retusus Lindl. & Paxton in GBIF Secretariat (2021). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/9594152 on 2022-07-10.
- “ヒトツバタゴ”. ウィキペディア日本語版. 2020-07-05. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%84%E3%83%90%E3%82%BF%E3%82%B4, (参照 2022-07-03). .
- ヒトツバタゴ. “松江の花図鑑”. (参照 2022-07-03) https://matsue-hana.com/hana/nanjamonja.html.
- ヒトツバタゴ. “三河の植物観察”. (参照 2022-07-09) https://mikawanoyasou.org/data/hitotubatago.htm.
- . “”. (参照 ) .
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