基本情報

和名
ケラ
分類
節足動物門 昆虫綱 バッタ目 ケラ科 ケラ属 (Gryllotalpa)
英名
Oriental Mole Cricket
学名
Gryllotalpa orientalis
状況

写真とメモ

最新の写真

小合溜沿いのヨシ原,2022年1月9日午後,晴れ

晴れてぽかぽか暖かい1月の午後,ヨシ原の鳥を双眼鏡で見ていたとき,足元の地面で乾燥した落ち葉がカサカサ音をたてていました.落ち葉の下になにか隠れて動いているものと見ていると,落ち葉の下から出てきたのはケラでした.ケラは湿気の多い柔らかい地面に穴を掘って住むのでヨシ原のすぐとなりの草地にいるのは理解できますが,真冬に動き回るの虫なのかなと生活史を確認しました.参考2によると,9~10月に成虫が羽化して地中の穴で成虫越冬,春に出てきて5~7月に産卵.孵った幼虫が夏を越して成虫に.となると,暖かさで春だと思って動き出してしまったあわて者がいたということでしょうか.

小合溜沿いのヨシ原,2022年1月9日午後,晴れ

動きはゆっくりながら,ずっと動き続けています.残りの冬を越す場所を探さないといけません.



草地の街灯の下,2021年8月28日夜,晴れ

草地の街灯のまわりで,ブーンという重厚な羽音を立てて飛んでいた虫が地面に止まったところを撮影.ケラでした.ケラが飛ぶのを初めて見ましたが,体が重いのに翅が小さいのであまりスピード出せないけど一生懸命飛んでいるという感じの飛び方ですね.短い間しか飛べなさそうです.

草地の街灯の下,2021年8月28日夜,晴れ

後ろから見たところ.腹部の突起と翅にも長い突起があって造形が独特ですね.前翅の翅脈の網目がよく見えます.胸背は細毛が生えているらしくビロード状の光沢あり.

草地の街灯の下,2021年8月28日夜,晴れ

拡大.この角度からだと眼が見えました.前肢の脛節が末端で太くなっていてトゲも大きく,穴掘り特化を再確認.



花菖蒲園周辺,2015年6月20日午後,晴れ

菖蒲田でケラを発見.菖蒲田の水面でもがいているのをみつけたのですが,すぐに自力で泳いで岸にたどり着き,菖蒲田のあぜ道の草地に上がってきたところの写真です.ケラはコオロギに比較的近縁の種類で,ジーーーーーーとかビーーーーーーーーーとか鳴く虫です.土中生活をする種類で円筒形の体つきをしていて,前肢がモグラのように発達しているのが特徴.短い前翅に複雑な模様の翅脈がみえますが,この翅の下に長い後翅が隠れていて飛ぶこともできます.

オケラの英語名 mole cricket は,「モグラコオロギ」という意味ですね.オケラの名前が有名な割には,あまり姿を見ることが少ない昆虫なのではないでしょうか.自分も何年ぶりに見たことか.いつも土の中にいるということと,モグラ同様にミミズを食べるということで,環境の変化に伴って減少している種類なのでしょうか.

花菖蒲園周辺,2015年6月20日午後,晴れ



参考

  1. “ケラ”. ウィキペディア日本語版. 2021-04-17. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%A9, (参照 2021-11-05).
  2. ケラ. “害虫データベース(一般社団法人 関西グリーン研究所)”. (参照 2022-05-01) http://www.kgu-greenken.or.jp/insects/Gryllotalpidae.html.
  3. . “”. (参照 ) .