基本情報

和名
タモロコ
分類
条鰭綱 コイ目 コイ科 タモロコ属 (Gnathopogon)
英名
Field Gudgeon
学名
Gnathopogon elongatus
状況

写真とメモ

最新の写真

小合溜,2022年3月27日お昼,くもり

小合溜で釣りをしていたのですが,足元に生えていたヨシの付け根のあたりで断続的にバシャバシャと音がしていました.たまに小さな銀色の魚体が見えることがあり,クチボソ?タモロコ?が産卵しているらしいことがわかりました.水際でオスメスが産卵・放精をする,いわゆる「ハタキ」ですね.あるとき,バシャバシャ音がいつまでも止まないので,そちらに目をやると,水際の地面でハネている魚体を発見.写真を撮ってみましたら,どうやらタモロコ.ハタキの勢い余って水から飛び出てしまったものと思います.その体色が非常に綺麗で,体側に金色のラインがあるように見えます.タモロコの婚姻色について調べてみると,オスには白い追い星が出るがあまり目立たないという説明がある程度(参考2,4).近縁種のカワバタモロコという種類では繁殖期のオスの体が金色になるとのことなので,もしかしたら,金色のラインが出るのがタモロコのオスの婚姻色なのかもしれません.

タモロコの産卵時期については,4月~7月というのを見つけましたので(参考1,4),そろそろ産卵シーズンですね.



小合溜、2015年11月3日午後、晴れ

小合溜で子どもと釣り、この日はいつもと違う場所で試してみたのですが、クチボソがほぼゼロで、その代わりにたくさん釣れたのはタモロコでした。タモロコは、クチボソよりも一回り大きくて、体がずっと太っていて重いので釣れた瞬間その違いが分かる感じ。この日は写真のと同じサイズ(約10㎝ぐらい)のが多かったようですが、一番大きいのは12㎝でした。

クチボソとタモロコの違いは、体の太さの印象以外にも、体の横の黒線が目よりも前、口の近くまで届いているのがクチボソで、目よりも前にはないのがタモロコ、口の大きさ(というか形)は、クチボソが上向きに小さい口がついていますが、タモロコの口はそんなことがありません。そして、タモロコには1対の口ひげがあります(参考2)。下の写真は口ひげを見るための頭部の拡大です。

面白いのが、これまで自分たちの釣りでは、タモロコがかかったことがなかったのに対して、この日の場所ではほぼタモロコばかり。タモロコとクチボソは、見た目は似ている種類ですが、はっきりと住み分けをしているように思えることです。生息環境の好みが相当違うのではないでしょうか。この日の釣り場を簡単に言うと、周辺が護岸されておらず、水深は浅くて辺り一帯にヨシが茂っていること。

小合溜、2015年11月3日午後、晴れ

口ひげを撮影したくて頭部を拡大。黒い線のすぐ近くに短い口ひげが見えます。

小合溜、2015年11月3日午後、晴れ

タモロコはもともと日本に住んでいた在来種ですが、「侵入生物DB」に掲載されていました(参考3)。これは本州関東以西に生息していたのが、九州や東北に持ち込まれて広がってしまったという国内の侵入のためのようです。


参考

  1. “タモロコ”. ウィキペディア日本語版. 2021-07-19. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%A2%E3%83%AD%E3%82%B3, (参照 2022-05-09).
  2. モツゴとモロコの見分け方. “日本淡水魚 地獄極楽篇”. https://plaza.rakuten.co.jp/nessundorma/diary/200611010000/.
  3. タモロコ. “国立環境研究所 侵入生物DB”. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/50570.html.
  4. タモロコ コイ目・コイ科. “Private Aquarium 魚類図鑑”. (参照 2022-05-09) https://aqua.stardust31.com/koi/koi-ka/ta-moroko.shtml.
  5. . “”. (参照 ) .