基本情報

和名
コサメビタキ
分類
鳥綱 スズメ目 ヒタキ科 サメビタキ属 (Muscicapa)
英名
Asian Brown Flycatcher
学名
Muscicapa latirostris,syn. Muscicapa dauurica
状況
東京都レッドリスト(本土部)2020年見直し版 東京都区部における区分:[EX] 絶滅,東京都本土部全体における区分:[VU] 絶滅危惧 II 類 (参考1)
埼玉県レッドデータブック動物編2018(第4版)
 <繁殖鳥> 加須・中川低地における区分:[EN] 絶滅危惧 IB 類,全県における区分:[EX] 絶滅 (参考3)
千葉県レッドリスト−動物編(2019年改訂版)[A] 最重要保護生物 (参考4)

写真とメモ

園内の林,2014年4月20日午後,くもり

暗いくもりの午後,林の中で小さい声で何か長くて複雑な感じのさえずりが聞こえていました.遠くの樹冠近くであちらこちらと飛び回っていたのはどうやらコサメビタキのオスのようです.空が背景になっていますがかろうじて種類の判別の参考になる写真になったでしょうか.よく似ている他のヒタキ類からの区別は自分には難しいですが,腹部が白いのと,目の周りの白い部分が目立つのと,それとさえずりから判断しました.たぶん.きっと.

コサメビタキは自分ははじめて見ましたが,水元公園では毎年のように観察されているように思えます.

園内の林,2014年4月20日午後,くもり

半径10mぐらいの範囲で,決まった数カ所の枝先をぐるぐると巡回していました.

コサメビタキを絶滅危惧種などに指定している都道府県は31もあり,なかでも関東地方の自治体のレッドリストには軒並み登場しています.東京都では「絶滅」,千葉県や神奈川県では絶滅危惧I類相当の指定です.埼玉県では東部の加須・中川低地では「絶滅」ですが西部では大丈夫のようです.ただし,東京都の「絶滅」と埼玉県東部の低地での「絶滅」は意味がちょっと違っていて,埼玉県のカテゴリーは「繁殖鳥」なので,かつてはその場所で繁殖していたが,現在は繁殖していない,という意味.夏鳥であるコサメビタキが観察できないわけではないようです.一方,東京都の鳥類のレッドリストの解説を読むと,夏鳥の渡りの中継地として観察されなくなった場合にも「絶滅」とされ,また,かつては繁殖していた鳥の繁殖が確認できなくなった場合も「絶滅」となっているようです.どちらか不明.



参考

  1. レッドリスト・レッドデータブック・植生図. “東京都環境局”. https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/.
  2. 埼玉県レッドデータブックについて. “埼玉県生物多様性センター”. https://saitama-biodiversity-center-cessgis.hub.arcgis.com/pages/saitamardb.
  3. 千葉県レッドデータブック・レッドリストについて. “千葉県環境生活部自然保護課 生物多様性センター” https://www.bdcchiba.jp/reddatebook_redlist.
  4. BirdLife International. 2019. Muscicapa dauurica (amended version of 2017 assessment). The IUCN Red List of Threatened Species 2019: e.T22709207A155604003. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2017-1.RLTS.T22709207A155604003.en. Accessed on 29 December 2023.
  5. “コサメビタキ”. ウィキペディア日本語版. 2023-01-25. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B5%E3%83%A1%E3%83%93%E3%82%BF%E3%82%AD, (参照 2023-12-29).