サトザクラ類 'Sato-zakura' Group Cultivated Oriental Cherry
基本情報
- 和名
- サトザクラ類
- 分類
- 被子植物類 真正双子葉類 バラ類 バラ目 バラ科 サクラ属
- 英名
- 'Sato-zakura' Group Cultivated Oriental Cherry
- 状況
サトザクラはサクラの野生種以外の園芸品種を指す言葉のようですが、分類の上でサトザクラ群(Prunus lannesiana Sato-zakura Group)とは、もっと狭い意味で、野生種であるオオシマザクラにヤマザクラなどを交雑して作られた園芸品種を指すのに使われる言葉とのことです(参考1)。オオシマザクラやヤマザクラの特徴が受け継がれていますが、種類の特徴が失われることもあるので形態から区別するのが難しいこともあるようです。花が大きくて見栄えのする種類が多く、八重桜の大部分も含まれています。このうち、八重桜はヤエザクラのページに掲載します。また、種類がはっきりわかるのも別ページに分けるとして、このページには、品種の区別が難しくて自信のない写真を、素人の同定してみた結果とあわせて掲載します。
写真とメモ
園芸品種 タイハク(太白)(仮)
下の写真の種類は、参考2の種の識別の検索表では、オオシマザクラとなりました。品種の識別では検索表で最後まで同じ特徴をもつ種類が、墨染、薄墨、芝山、白雪、太白など、いずれもサトザクラ群(Prunus lannesiana Sato-zakura Group)の品種です。このうち、小花柄の毛、旗弁の有無、花弁の縁のウェーブのかかった様子、そして何と言っても花が非常に大きいことなどから、太白(Prunus lannesiana 'Taihaku')が可能性が高そうでした。
花は一重で、サクラとは思えないほどの大きな白い花。桜の品種中、ほぼ最大径の花とのこと。1つ1つの花に表情があり主張している感じ。
木全体に白い花がほぼ満開で葉も付いています。
花の拡大。花弁にはシワが多く、縁にウェーブがかかっているように見えます。写真右上に葉も見えていますが、ノギ状の重鋸歯になっています。
花びらが落ちた花。花柄から小花柄が分かれていて、小花柄にはわずかに寝た毛がある程度、萼筒は鐘形でくびれず、萼片には鋸歯があります。
太白という品種は日本では途絶えたと思われていたところ、イギリスから再輸入された種類だそうです。以前からコマツナギ(駒繋)、クルマドメ(車駐)という品種と同じ種類ではないかという説があったそうですが、参考3で太白の遺伝的背景を調べたところ、駒繋や車駐とDNAが同じだったという解析結果が紹介されていました。太白の遺伝子は6割ぐらいがオオシマザクラで4割ぐらいがヤマザクラ由来。
参考
- サトザクラ(2016年9月25日 18:46 UTC)-『ウィキペディア日本語版』https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%88%E3%82%B6%E3%82%AF%E3%83%A9
- 犀川,岩元:野外学習用の桜の検索表の作成とその実践.東京学芸大学紀要. 自然科学系 59: 61-67, 2007. https://u-gakugei.repo.nii.ac.jp/records/25955.
- 独立行政法人 森林総合研究所 多摩森林科学園『桜の新しい系統保全 ―形質・遺伝子・病害研究に基づく取組―』 2013. https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/chukiseika/3rd-chuukiseika5.html
- - 『』
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿