ハシボソガラス Carrion Crow
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疎林の中でカラスの死骸発見.腹を上にして,翼と尾もちゃんとあります.園内で見る鳥の死体には,首がないことが多いですが,このカラスはちゃんと頭部があります.首なし死体は,タカが獲物の首を切る性質のためにできるとのことです.このカラスはそうではないので死因は不明.
ハシボソガラスかハシブトガラスかを確認しようとクチバシを拡大してみました.上クチバシは根元から先端に向かってゆるく湾曲しながらだんだんと細くなっていきます.以前見つけたハシブトガラスのクチバシと比べると違いがはっきりしますが,ハシブトガラスの方は,根元から真ん中あたりに向かってぐっと太くなり,最も太い部分が中央部です.上クチバシの湾曲はハシブトガラスのほうが大きいです.
胸部の筋肉がなくなり,板状の骨が見えてみます.筋肉はなにかの動物などに食べられたのでしょう.タカに食べられた鳥とこの骨もはずれてしまい,胸とお腹の内臓もなくなっていますが,そういう激しい損壊はないようです.
基本情報
- 和名
- ハシボソガラス
- 分類
- 鳥綱 スズメ目 カラス科 カラス属 (Corvus)
- 英名
- Carrion Crow
- 学名
- Corvus corone
- 状況
- IUCN レッドリスト 2022-2:[LC] Least Concern ver 3.1(絶滅のおそれなし), Pop. trend increasing (個体数増加傾向) (参考1)
写真とメモ
連日35度を超える猛暑の中、来園者の少ない圃場がカラスの休憩場所になっていると見えて、あちこちでカラスが日陰に止まってるのを見つけました。上の写真はそのときの典型的な風景です。これは、2頭並んで鳴いた瞬間を撮影したものではありません。カラスが斜め上を向いて口を開けていますが、カラスはこの姿勢のままずっとじっとしているのです。カラスが体温上昇を防ぐための姿勢なのだと思いますが、だらけていないで、姿勢がいい感じがして面白いです。翼を広げたり、羽ばたいたりはしないようです。体が黒くて熱を集めやすいカラスには、この暑さはとくに堪えるのでしょう。ちなみに、この姿勢をしていたカラスたちは、みなハシボソガラスのようでした。ハシブトの避暑の作戦はどうなってるのでしょう。
冬の朝、草地で餌探し中らしいハシボソガラスです。黒い羽が紫に光ってきれい。これはクチバシがほっそりして、頭部の盛り上がりも少ないハシボソガラスです。ハシボソガラスかハシブトガラスか、ちゃんと気にしてみたことはあまりないです。
東京の市街地にカラスが増えて朝方の街なかにゴミが散乱して問題になったのがもう10年以上前でしょうか。ゴミ置き場の鳥よけ対策とともに、カラス捕獲作戦がとられたのが地味に聞いてきて東京のカラスはかなり減っているそうです(参考3)。水元公園の林内のあちこちに設置されているカラスのワナには、いつも見てもカラスが捕まっています。東京のあちこちに、水元公園と同じようなカラス捕りのワナがあるのでしょう。
参考
- BirdLife International. 2017. Corvus corone (amended version of 2016 assessment). The IUCN Red List of Threatened Species 2017: e.T22706016A118784397. Downloaded from http://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2017-3.RLTS.T22706016A118784397.en on 28 July 2018.
- カラス対策. "東京都環境局”. http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/nature/animals_plants/crow/, (参照 2023-04-12).
- . “”. , (参照 ).
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