基本情報

和名
ヒメシロカイメンタケ
分類
菌界 担子菌門 (キノコ類) ハラタケ綱 (目 未定)(科 未定) シロサルノコシカケ (Oxyporus) 属
英名
(in Jpn.) Hime-shirokaimentake; A Species of Poroid Fungi
学名
Oxyporus cuneatus
状況

写真とメモ

園内の林、2018年9月30日午前、くもり

ラクウショウの森の林床にあった材の断面に、白いきのこが山盛りに生えているのを見つけました。一つ一つは数cmなのですが、多くのカサが連なっていて全体として一続きになっています。ラクウショウの森の中なので、おそらくこの材もラクウショウ。ヒメシロカイメンタケという種類は針葉樹に生えるキノコとのこと。

見た目が似ている種類との区別では、シックイタケ、ヒメシロアミタケなど。シックイタケは管孔がもっと小さく、ヒメシロアミタケは大きいですが、ヒメシロアミタケでは管孔ではなく迷路状、ヒダ状になることもある雰囲気の違う様子。カサの厚さでは、ヒメシロカイメンタケは1cmまで厚くなりますが、ヒメシロカイメンタケでは5mmまで、シックイタケでは4mmまでとのこと(参考3,4)。

ヒメシロカイメンタケを含むシロサルノコシカケ属のキノコは、かつてはタバコウロコタケ (Hymenochaetales) 目に属していました。タバコウロコタケ目を遺伝子配列によって検討したところ、少なくとも6つ以上のあまりDNAが近くないグループから構成されていることがわかり、主なグループだけを残して、残りはタバコウロコタケ目からはずれることになったようです。その結果、所属する目や科がまだ未確定のままになっているようです。

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園内の林、2018年9月30日午前、くもり

カサを上から見たところ。外見ではカワラタケのような年輪のような模様はほとんどなく、ぼんやりと色の違う部分がある程度。

園内の林、2018年9月30日午前、くもり

カサを下から見たところ。たくさんのカサが棚状に重なっていますが、一つ一つのカサにかなり厚みがあります。カサの下面に大きめの管孔が並びます。カサの下面、周辺部にも網目状の模様が見えます。この写真だけ、下から撮ったらカメラの色補正が効いてしまい他の写真と違ってクリーム色になりましたが、現地ではもっと白く見えていました。

園内の林、2018年9月30日午前、くもり

カサの大きくなっていない、下の方の部分。ちょっと洞窟の鍾乳石?石筍?のような感じ。

園内の林、2018年9月30日午前、くもり

カサの一部を崩してみたところ。カサに触ると硬いのですが、カワラタケやオオミノコフキタケのようにカチカチではなく、もう少しふわふわした感じ。断面をみると、管腔が厚さの3分の1ぐらいを占めているでしょうか。


参考

  1. ヒメシロカイメンタケ - 『東京きのこ同好会』 http://www.tokyokinoko.com/zukan/hi/himesirokaimentake.htm
  2. ヒメシロカイメンタケ - 『「野山の草花・木々の花」植物検索図鑑』 http://momo1949.3zoku.com/cgi/plantsdb/start.cgi?m=DetailViewer&record_id=5908
  3. シックイタケ - 『三河の植物観察』 http://mikawanoyasou.org/kinoko/sikkuitake.htm
  4. ヒメシロアミタケ - 『三河の植物観察』 http://mikawanoyasou.org/kinoko/himesiroamitake.htm
  5. - 『』