基本情報

和名
ハラタケ
分類
菌界 担子菌門 (キノコ類) ハラタケ綱 ハラタケ目 ハラタケ科 ハラタケ属
英名
Field Mushroom, Meadow Mushroom(米国)
学名
Agaricus campestris
状況

写真とメモ

花菖蒲園周辺の草地、2018年10月8日午前、くもり

花菖蒲園の道端の草地にあった切り株の朽木。そこから生えていた明るい茶褐色の大きなキノコです。おそらく老菌で、日当たりの良いところで乾燥気味なので、種類調べに苦戦しました。カサの直径は10cm前後で、カサの表だけ見ると種類がなかなかわからない感じなのですが、裏面のヒダの色(2枚下の写真)がチョコレート色なのを見て、ハラタケ属ではないかと推測。ハラタケ属のヒダははじめは薄いピンクですが、次第に紫色がかっていき、最後は濃褐色になります。ハラタケ属の中で、ハラタケ、シロオオハラタケの説明に、カサは白色~帯白色だが、成熟するとカサの周囲から次第に黄褐色になっていくというのがあり、その2種類のどちらかの種類を対象として判断してみました。カサの大きさの上限はハラタケが10cmほど、シロオオハラタケは倍ぐらい大きくなる場合もあるようで、どちらもありえるサイズ。柄の上部にある膜状のツバは、ハラタケは薄くて脱落することも多い目立たないものなのに対し、シロオオハラタケは放射状の線の入った歯車のような目立つものということ、柄の内部は中空なのがシロオオハラタケなのに対し、ハラタケは中実~中空のこ場合がある、傷をつけたところが黄色く変色するのがシロオオハラタケで、黄色くならない(かすかに赤っぽくなることはある)のがハラタケ、などの様子を総合して、このキノコはハラタケと判断しました。もしこれが当たっているなら食べられるキノコです!

花菖蒲園周辺の草地、2018年10月8日午前、くもり

上から見たところ。カサ全体が黄褐色になり、周囲の色が特に濃いです。カサはもともと白っぽい色ですが、老菌ではこのような色になるようです(参考1)。表面に鱗片状の突起はなし。

花菖蒲園周辺の草地、2018年10月8日午前、くもり

裏面から見たところ。ヒダは密でかなり濃い褐色。柄は白くて、表面は繊維状、朽木から横向きに生えていましたが、くねっと曲がっています。

花菖蒲園周辺の草地、2018年10月8日午前、くもり

柄とカサの付け根のあたりの拡大。ヒダの付き方は離生っぽいです。柄の上の方に、膜状のツバのはがれかけたものが痕跡的に残っていました。

花菖蒲園周辺の草地、2018年10月8日午前、くもり

半分に割ってみたところ。柄の断面はほぼ中実。内部まで白くて、断面の変色はありませんでした。


参考

  1. Agaricus campestris, Field Mushroom - 『First Nature』 https://www.first-nature.com/fungi/agaricus-campestris.php
  2. ハラタケ - 『三河の植物観察』 http://mikawanoyasou.org/kinoko/haratake.htm
  3. - 『』