ヒメタニシ Japanese Trapdoor Snail
基本情報
- 和名
- ヒメタニシ(チュウシヒメタニシの亜種)
- 分類
- 軟体動物門 腹足綱 新生腹足類 タニシ科 アフリカタニシ亜科 ヒメタニシ属 (Sinotaia)
- 英名
- Japanese Trapdoor Snail
- 学名
- Sinotaia quadrata histrica (syn. Bellamya quadrata histrica)
- 状況
- IUCN レッドリスト 2022-2:[LC] Least Concern ver 3.1(絶滅のおそれなし), Pop. trend unknown (個体数動向 不明) (参考1) (ただし,Sinotaia quadrata(チュウシヒメタニシ種)として)
写真とメモ
最新の写真
ごんぱち池の水際でたくさんのタニシをみつけました.殻のつくる角度が急なヒメタニシでした.水ゴケのついていないキレイな殻で,ヒメタニシの殻の黄色っぽい色がわかりやすいです.
こちらは水面下にいたヒメタニシ.手のひらで水面に影を作ると反射がなくてよく見えました.ごんぱち池は水が綺麗です.
そういえば,園内には侵略的外来種のスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ,アップルスネール)がいるという看板を小合溜で見たのですが,まだ実物にはお目にかかっていません.ヒメタニシに競合する種類ということになるのでしょうか.
写真は,睡蓮池の水面近くまで繁茂しているカボンバで見られたタニシです.タニシにはオス・メスがいて,オスの触角は交接器も兼ねているので右の触角が曲がっているとのこと.写真では左の触角はまっすぐ伸びてすっと細くなっていますが,右の触角は太いままクルッと右に曲がっています.そういえば,むかし「右曲がりのダンディー」というマンガがありました.
水面直下に並ぶタニシ.園内の他の水路と同様,睡蓮池にもタニシがたくさんいます.
以前から公園にはタニシがたくさんいるのを見ていましたが,タニシには,マルタニシ,ヒメタニシ,オオタニシなど何種類かいます.水元公園のがそのうちのどれなのかをちょっと調べてみました.結論として,このタニシはヒメタニシの可能性が高そうです.他のタニシもいるのかもしれませんので,また調べてみます.
ヒメタニシはマルタニシやオオタニシよりも水の綺麗でないところに住んでいる種です.中国大陸に住むチュウシヒメタニシの亜種として扱われています.「チュウシ」とは中支=華中,つまり中国の中部の意味のようです.
ヒメタニシはオオタニシやマルタニシなどよりも殻の育つサイズの小さい種類ですが,サイズだけを基準にして区別できるのは大きく育った成貝だけです.参考3などに各種タニシの形での区別点が書かれています.理解したところを簡単にまとめると,ヒメタニシは巻き貝の殻のつくる角度が急で,でも頂点付近は丸くなってあまりとがらず,殻の色は明るく黄色っぽい傾向があり,肋と呼ばれる殻にあるスジ状の突起部が目立つとのこと.この写真だと,殻の色が明るいこと,殻が水面から飛び出した部分にスジ状の盛り上がりがみえるのがわかります.
こちらの写真では,水面から殻が出たところに,殻の表面にスジが多いのが見えます.右端に見えているのは小さいウシガエルの足.
タニシをいくつか拾って,並べてみたところ.殻の作る角度が急だが,先端付近はあまり尖らず丸まっているのがわかります.矢印はスジ状の盛り上がり線の部分.
うまく写真が撮れませんが,園内の水路にいっぱいいるんですよね.この写真は浅く水が張られた菖蒲田.タニシの種類は,マルタニシの小さいのか,ヒメタニシでしょうか.タニシの分類はよくわからないので不明のままで.
参考
- Köhler, F. & Richter, K. 2012. Sinotaia quadrata. The IUCN Red List of Threatened Species 2012: e.T166310A1129870. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2012-1.RLTS.T166310A1129870.en. Accessed on 18 September 2022.
- “タニシ”. ウィキペディア日本語版. 2022-07-15. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%8B%E3%82%B7, (参照 2022-09-18).
- タニシの区別がいまいち分かりません。 “Yahoo知恵袋”. http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1493207349, (参照 2022-09-18).
- タニシ. “庄内の日本桜草栽培日誌”. http://nihonsakurasou.n-da.jp/e24181.html, (参照 2022-09-18).
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