基本情報

和名
キチャハツ
分類
菌界 担子菌門 (キノコ類) ハラタケ綱 ベニタケ目 ベニタケ科 ベニタケ (Russula) 属
英名
Sepia Brittlegill
学名
Russula sororia
状況

写真とメモ

園内の林、2019年7月13日午後、くもり

クヌギの多い林に、中位の大きさの白っぽいキノコがたくさん生えていました。少し古くなって乾燥気味になっているのもが多かった中、まだ新しそうなのが上の写真。種類がなかなか特定できず、最終的にたどり着いたのが、ベニタケ・ハツタケのグループの種類のキチャハツです。ただし参考1によると、よく似た種類がいくつもあって素人には決め手に乏しいです。

キチャハツと同じベニタケ属に分類される近縁種では、クサハツモドキ、ニセクサハツ、クサハツ、オオクサハツ、オキナクサハツなどが挙げられています。このうち、カサの色はキチャハツが最も薄くて淡灰褐色、クサハツモドキ、ニセクサハツが近くて淡黄褐色、クサハツが茶褐色、オオクサハツ、オキナクサハツは黄褐色とありました。キチャハツ、クサハツモドキ、クサハツなどでは傷ついても変色しないが、ニセクサハツでは次第に暗褐色に変色する。キチャハツ、クサハツモドキ、ニセクサハツなどではカサの周囲の放射状の隆起線に粒々があるが(粒条線)、オキナクサハツにはないなど。一番外見が近いキチャハツとクサハツモドキでは、キチャハツのほうが小型でカサが薄く、ヒダの幅も狭いのと、臭いはキチャハツは強いアーモンドの匂いがあるのが区別点になりそうです。

園内の林、2019年7月13日午後、くもり

カサは中央部の色が濃くて、周囲はより薄い色で、放射状の線が見えます。この線に一致して、粒状の盛り上がりが目立ちます。

園内の林、2019年7月13日午後、くもり

横から見たところと断面。ヒダや柄はほぼ白。ヒダの密度は中ぐらい。柄の表面は繊維状で、内部は中空。

園内の林、2019年7月13日午後、くもり

こちらはかなり時間のたった老菌といってよいのでしょうか。カサは中央部が凹み、周囲が上に広がる浅杯形で、周囲が裂けています。この日はこのぐらいのふるさのきのこが中心でした。

園内の林、2019年7月13日午後、くもり

ヒダや柄はところどころに褐色のシミのような部分ができています。柄の内部も部分的に茶色に。



参考

  1. キチャハツ - 『三河の植物観察』 http://mikawanoyasou.org/kinoko/kityahatu.htm
  2. Russula sororia (キチャハツ) - 『oso的キノコ写真図鑑』 http://toolate.s7.coreserver.jp/kinoko/fungi/russula_sororia/index.htm
  3. キチャハツ - 『札幌近郊のきのこ(札幌キノコの会)』 http://s-kinokonokai.sakura.ne.jp/kinoko/common/kityahatu.htm
  4. キチャハツ - 『東京きのこ同好会』 http://www.tokyokinoko.com/zukan/ki/kityahatu.htm
  5. - 『』