基本情報

和名
オオバノイノモトソウ
分類
(シダ・コケ) (シダ類) ウラボシ綱 ウラボシ目 イノモトソウ科 イノモトソウ属 (Pteris)
英名
Cretan Brake
学名
Pteris cretica
状況
IUCN/ISSG 世界の侵略的外来種侵略的外来種(オセアニア,米国,英国など) (参考1)
IUCN レッドリスト 2021-3[LC] Least Concern ver 3.1(絶滅のおそれなし), Pop. trend increasing (個体数増加傾向) (参考2)

写真とメモ

水産試験場跡地,2021年12月16日午前,晴れ

イノモトソウを見つけた場所の近くで,よく似ているのですがちょっと違うシダも見つけました.イノモトソウと同じく,葉の中軸から左右に出る羽片が小羽片に分かれません.茎は黒褐色できれいな種類です.

水産試験場跡地,2021年12月16日午前,晴れ

イノモトソウとの違いは葉の様子です.こちらは左右の羽片の付け根で葉が終わっていて中軸には葉がありませんが,イノモトソウでは羽片から中軸につながるように葉が広がっていて翼になっていました.こちらもイノモトソウと同じで2種類の葉があるそうです.胞子嚢のつく胞子葉と,つかない栄養葉です.上の写真は胞子葉で,葉が長く,葉裏にソーラス(胞子嚢群)があります.栄養葉らしき葉は写っていないと思います.

イノモトソウは日本から東南アジアに分布するのに対し,オオバノイノモトソウのほうが分布が広く,世界中の熱帯亜熱帯に分布します.観葉植物として育てられる園芸品種もあって,プテリスの名前で流通するイノモトソウ属(Pteris)のひとつです.これが原因で,一部の地域では侵略的外来種として扱われているようです(参考2).

水産試験場跡地,2021年12月16日午前,晴れ

胞子葉の葉裏の様子.ソーラスはイノモトソウと同じく,葉の縁に沿って連続的に並びます.

水産試験場跡地,2021年12月16日午前,晴れ

ソーラスの拡大.



参考

  1. Global Invasive Species Database (2022) Species profile: Pteris cretica. Downloaded from http://www.iucngisd.org/gisd/speciesname/Pteris+cretica on 23-04-2022.
  2. Christenhusz, M., Bento Elias, R., Dyer, R., Ivanenko, Y., Rouhan, G., Rumsey, F. & Väre, H. 2017. Pteris cretica. The IUCN Red List of Threatened Species 2017: https://www.iucnredlist.org/species/177298/85448397. Accessed on 23 April 2022.
  3. “オオバノイノモトソウ”. ウィキペディア日本語版. 2022-03-02. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%83%90%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%A2%E3%83%88%E3%82%BD%E3%82%A6, (参照 2022-04-23).
  4. オオバノイノモトソウ. “三河の植物観察”. (参照 2022-04-23) https://mikawanoyasou.org/sida/oobanoinomotosou.htm.
  5. オオバノイノモトソウ. “松江の花図鑑”. (参照 2022-04-23) https://matsue-hana.com/hana/oobanoinomotosou.html.
  6. . “”. (参照 ) .