基本情報

和名
ユウガギク
分類
被子植物類 真正双子葉類 キク類 キク目 キク科 シオン属
英名
False Aster, Japanese Aster
学名
Aster iinumae (syn. Kalimeris pinnatifida, Aster incisus var. pinnatifidus)
状況

写真とメモ

小合溜沿いの草地、2013年10月13日朝、晴れ

上品で薄紫色の花びらの野菊の花です。小合溜沿いにある、ススキなどの草むらに咲いていました。この写真は10月中旬ですが、11月になってもまだ咲き続けています。

小合溜沿いの草地、2013年11月3日午後、くもり

草丈は、小道のすぐ近くでは地面から2,30cmで、少し奥まったところに生えていた上の写真の株では1mぐらいでした。この種類だけで大きな群落を作るという感じではなく、この一帯にぽつぽつ散らばって、何十株も生えている感じです。

この地方で見られるいわゆる「野菊」の仲間にはよく似ている種類が何種類もあるようです。ノコンギク、カントウヨメナ(西日本ではヨメナという種類が分布)、ユウガギク(西日本にはオオユウガギクが分布)などです。それらの分類をネット上でちょっと調べてみたのですが、なかなか難しいですね。自分がみたところ、ここのはユウガギクのように見えました。

小合溜沿いの草地、2013年11月3日午後、くもり

ノコンギクと残り2種(カントウヨメナ、ユウガギク)との間は、花を見ると、かなり区別できるようです。参考2にある比較はノコンギクとヨメナの区別ですが、花の長さ(奥行き)と花に生えている毛(冠毛)の長さが区別点です。カントウヨメナ、ユウガギクはこの点ではヨメナと同じタイプです。

小合溜沿いの草地、2013年11月3日午後、くもり

この写真は総苞の側からの撮影。花の長さ(奥行き)はノコンギクのように長くないです。

小合溜沿いの草地、2013年11月3日午後、くもり

こちらは、花の中央部で2つに割ってみたところ。それぞれの花には長い冠毛は生えていないように見えますので、参考2のポイントでは、やはりノコンギク以外の種類ということになります。

小合溜沿いの草地、2013年11月3日午後、くもり

残るのが、カントウヨメナとユウガギクとの違い。こちらは花では区別は難しく、根元に近いところの葉を見るのが比較的わかりやすいことが多いそうです。参考3のページ、一番下の図によると、ユウガギクは葉の切れ込みが深く、羽状に分かれる場合もあるのに対し、カントウヨメナの葉では切れ込みが浅く、切れ込みの場所も先の方だけであることが多いとのこと。上の写真は根元の近くの葉ですが、切れ込みが深めで、葉の全体にわたっていますので、ユウガギクと判断しました。葉の様子もかなり個体差が大きいらしいので、間違っているかもしれません。また、カントウヨメナの葉はすべすべで、ユウガギクはそれよりも多少毛が生えていてざらつくというのもありました。

小合溜沿いの草地、2013年10月13日朝、晴れ

開いたばかりの花。


参考

  1. ユウガギク - 『三河の野草』 http://mikawanoyasou.org/data/yuugagiku.htm
  2. ノコンギクとヨメナの違い - 『京都九条山自然観察日記』 http://net1010.net/2009/10/post_1762.php
  3. ユウガギク - 『千葉北西部 周辺ぷち植物誌』 http://pepd.blog66.fc2.com/blog-entry-602.html