クラズミウマ Greenhouse Camel Cricket
基本情報
- 和名
- クラズミウマ
- 分類
- 節足動物門 昆虫綱 バッタ目 カマドウマ科 クラズミウマ属 (Tachycines)
- 英名
- Greenhouse Camel Cricket, Greenhouse Stone Cricket
- 学名
- Tachycines asynamorus
- 状況
写真とメモ
街灯の下,草地から道路に出てきていたカマドウマ.長い触角と長い後肢,寸詰まりで猫背の体には黒褐色のまだら模様があります.マダラカマドウマだと思って写真を撮ってきたのですが,よく似た近縁種がいるそうで,クラズミウマという種類でした.簡単な図鑑には載っていない種類で,自分は初めて聞いた名前でしたが,こちらも普通種のようです.クラズミウマのクラズミは,蔵の隅でしょうが,住む場所がかまどと蔵のスミとの違いに意味があるとは思えないので,建物の隅の日陰に住むという,カマドウマと同じニュアンスでつけられた名前でしょうか.
黒い目がかわいいですね.腹端から3本の突起が出ていますが,真ん中のがやや上に反り返ったブレード状.これが産卵管だと思われるのでメスです(オスの腹端には左右の2本の突起だけ).メスのほうが体はやや大きめとのこと.参考1によると,原産はアジアのようですが,ヨーロッパにも分布し,温室に住んでいることから Greenhouse Camel Cricket の一般名がついています.北米でも記録があるようです.
上から見たところ.黒褐色の斑紋はぼんやりしていて,グラデーションあり.後翅の跗節がトリの足のように3つに別れているように見えます.両側はトゲ?
上の写真はクラズミウマの後肢脛節の縁に生えているトゲの拡大です.写真左が左後肢を内側からみたところ.写真右は右後肢を外側からみたところ,どちらも右が前方です.どちらの写真でも,長さの周期的に変わるトゲが脛節の後縁にびっしりと並んでいました.矢印を付けたところのトゲが一番長く,全体が鋸歯状になっています.
クラズミウマは,マダラカマドウマと酷似していて,その区別点は上の写真にある後肢脛節の縁のトゲの配列とのこと.クラズミウマでは,トゲがくっつくようにびっしり並ぶのに対し,マダラカマドウマのトゲは単独でポツポツと離れて生えているそうです.
参考
- Tachycines asynamorus. Wikipedia, The Free Encyclopedia. March 9, 2021, 01:10 UTC. Available at: https://en.wikipedia.org/wiki/Tachycines_asynamorus. Accessed October 23, 2021.
- クラズミウマ. “東京23区の虫2”. (参照 2021-10-18) http://tokyoinsects2.blog.fc2.com/blog-entry-1232.html.
- 2016/10/25(火)泉の森自然情報~秋の夜の泉の森~(内容修正)【自然観察センター】. “やまとナビ-NAVI-神奈川県大和市のスポーツ・よか・みどり情報サイト”. (参照 2021-10-18) https://www.yamato-zaidan.or.jp/archives/82933.
- . “”. (参照 ) .
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