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園内の林,2024年6月9日朝,くもり

林内の道端の切り株に集まる赤褐色の小さなアリです.頭部と胸部には細かいシワがあり,丸い腹部はつるつるで光沢あり.頭部と胸部のシワは前後に走らず,方向性がないシワです.

園内の林,2024年6月9日朝,くもり

胸部の後端(前伸腹節)から後ろに伸びる1対の大きなトゲはちょうど上手くピントが合わないと見えません.上の写真では,視野の一番上の個体で,下の写真では視野の一番上の個体で見えています.

園内の林,2024年6月9日朝,くもり

園内の林,2024年6月9日朝,くもり

アリたちは切り株の周囲から,切り株の湿った穴の中に入っていっているように見えます.穴の中には菌類とかなにか有機物がありそう.



基本情報

和名
アミメアリ
分類
節足動物門 昆虫綱 ハチ目 アリ科 フタフシアリ亜科 アミメアリ属 (Pristomyrmex)
英名
(in Jpn.) Amime-ari; A Species of Japanese Queenless Ant
学名
Pristomyrmex punctatus (Smith, 1860)
状況

写真とメモ

ごんぱち池方面,2017年7月30日午後,晴れ

木の幹にアリが集まっているところを見つけ,写真を撮ってみました.小型のアリで,頭部と胸部には光沢がないのですが,腹部がまんまるでパチンコ玉のように光ります.種類を調べると,アミメアリでした.アミメアリは,女王アリがいないこと,穴を掘って定住する巣を作らないことが特徴的な種類です(参考2,3).女王アリがいない代わりに普通の働きアリ(メス)が卵を生みます.オスもいますが単為生殖だそうです.石の下などに仮の巣を作って移動しながら生活するとのこと.この場所には樹液でも出ているのでしょうか.列をなして出入りするアリたちがいました.そういう移動の途中なのかもしれません.

ごんぱち池方面,2017年7月30日午後,晴れ

更に拡大したところ.アミメアリは頭部と胸部に網目状にスジが走っていて光沢がありません.トビイロシワアリでも頭部,胸部にスジがありますが,あちらは同じ方向にスジが並んています.また,胸部から後ろに向けて非常に大きな2本のトゲがハの字型に生えているのが特徴です(写真中央のアリにトゲが見えます).このトゲは,厳密には胸部に生えているトゲではなくて,腹部のうちの一番前の節が胸部の一番後ろにくっついている場所(=前伸腹節)にあるのだそうです.トビイロシワアリでもこのトゲがありますがすごく小さいです.

ごんぱち池方面,2017年7月30日午後,晴れ

アリのサイズを測るために定規をアリのそばに当てたところ.アリの何頭かががささっと寄ってきて,定規に噛み付いたり攻撃し始めました.統制が取れています.アリのサイズは2.5mmでした.



参考

  1. アミメアリ. “日本産アリ類データベース”. http://ant.miyakyo-u.ac.jp/J/Taxo/F42001.html, (参照 2024-07-06).
  2. 集団を絶滅させる”裏切りアリ”の謎に挑む - 京大・土畑重人博士 -. “academist Journal”. https://academist-cf.com/journal/?p=2425, (参照 2024-07-06).
  3. . “”. , (参照 ).