クロベンケイガニ Kuro-benkeigani Mudflat Crab
基本情報
- 和名
- クロベンケイガニ
- 分類
- 節足動物門 エビ綱 エビ目 ベンケイガニ科 クロベンケイガニ属 (Orisarma)
- 英名
- (in Jpn.) Kuro-benkeigani; A Species of Mudflat Crab
- 学名
- Orisarma dehaani, syn. Chiromantes dehaani
- 状況
- 東京都レッドリスト(本土部)2020年見直し版 東京都区部における区分: [*] 留意種 ,東京都本土部全体における区分: [*] 留意種 (* 主として河口のヨシ原に穴居するカニで,生息場所となるヨシ原の干潟が限定的であるため) (参考1)
- 千葉県レッドリスト−動物編(2019年改訂版):[D] 一般保護生物 (参考2)
写真とメモ
最新の写真
江戸川の水際で.写真左上に見えているのは,護岸のために積んである石をたくさん詰めた網の袋.カニはその下に隠れています.
カワセミの里の周囲の道路から,下に見える水路をのぞき込んだら,数頭のカニがいました.隠れる場所もないところに無防備にいるように見えるのは,人が通れる道路はカニのいるところから3m以上高いところだからだと思います.
甲羅がでこぼこしてゴツイ感じ.足には長い剛毛が生えているのが見えます.カワセミの里の建物内の展示コーナーでは,赤いベンケイガニが飼われていましたが,これはそれとは違う種類のようです.ハサミや体に赤みがなく黒っぽいクロベンケイガニ.分類上はベンケイガニよりもアカテガニのほうに近いそうです.
アカテガニ,ベンケイガニ,クロベンケイガニなどは,カニの中でも一番海から遠くまで生息できる種類で,淡水にも適応しているとのこと(参考3).きっと,小合溜のヨシ原などにも隠れているのだと思います.カワセミの里も小合溜も淡水ですから,これらの種類以外のカニは住めないでしょう.ただ,繁殖の時は,海まで下って海水に産卵する必要があるそうです.水元公園は海から10kmほど離れていますが,ここにいる個体も繁殖に参加できるのか,つまり実際に繁殖期には海まで行くのでしょうか.
川の下流域から河口にかけて,よほど汚染された場所でなければ,普通にたくさんいる種類なのだと思いますが,東京都では「留意種」に指定されています.絶滅危惧種というわけではなく,注釈にあるように,指標種として環境が悪化していないかどうかチェックするのによい種類として選ばれています.
参考
- レッドリスト・レッドデータブック・植生図. “東京都環境局”. https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/.
- 埼玉県レッドデータブックについて. “埼玉県生物多様性センター”. https://saitama-biodiversity-center-cessgis.hub.arcgis.com/pages/saitamardb.
- クロベンケイガニ. “ぼうずコンニャクの市場魚類図鑑”. https://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%82%A4%E3%82%AC%E3%83%8B, (参照 2024-01-01).
- . “”. , (参照 ).
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