オオカナダモ(アナカリス) Brazilian Waterweed
基本情報
- 和名
- オオカナダモ
- 分類
- 被子植物類 単子葉植物類 オモダカ目 トチカガミ科 コカナダモ属 (Elodea)
- 英名
- Brazilian Waterweed, Large-flowered Waterweed
- 学名
- Elodea densa, syn. Egeria densa, Anacharis densa
- 状況
- 外来生物法:生態系被害防止外来種 (国外由来の外来種 > 総合対策外来種 > 重点対策外来種) (参考1)
- IUCN/ISSG 世界の侵略的外来種:侵略的外来種(日本,ヨーロッパ,北中米,オセアニア,南アフリカ,チリ 他),原産(ブラジル,アルゼンチン,ウルグアイ) (参考2)
写真とメモ
池の中いっぱいに広がっている,夏のアナカリスです.昨年秋に撮った,下の写真と同じ場所で撮影.草の先端のほうの部分と,それ以外とで色味が違っています.最近伸びた先端部は比較的鮮やかな黄緑色をしていますが,先端部以外は黄色がかっています.
水中いっぱいに繁茂しているのがオオカナダモでした.もう秋なので夏の頃のような元気のよい緑色ではなく,黄色がかった淡い色になってしまっています.冬になるとこの水草の大部分は枯れてしまい,水中がすっきりします.残った殖芽から,春になるとまた伸び出してきます.
オオカナダモをなぜアナカリスと呼ぶかというと,オオカナダモの現在の学名は Elodea (エロデア属,コカナダモ属)または Egeria (エゲリア属,オオカナダモ属)ですが,かつての学名が Anacharis (アナカリス属)だったのだそうで,このため現在でも,水槽用の水草の商品名として流通する名前としてアナカリスが通用し続けているということのようです.水元公園の水路のあちこちで,この水草に完全に占拠されていますが,生態系被害防止外来種に指定されています.これだけ広がって大変なことになっているのに「特定外来生物」に指定されていない理由は,現在水草として大量に利用されているので,指定すると一気に捨てられてしまい,かえって大変なことになることと,もう十分広がりきっているので,指定しなくてもこれ以上は急激に増えそうにない,だそうです.笑うところなのか,泣くところなのか.
オオカナダモ(生態系被害防止外来種)とその近縁種,コカナダモ(生態系被害防止外来種)は,元から日本に分布していたクロモ(東京都区部の準絶滅危惧種)と置き換わって増えているようです.オオカナダモ,コカナダモ,クロモの見分け方は,参考3に.茎のまわりを取り巻くように出る(輪生の)葉の数が違うとのこと.
参考
- 生態系被害防止外来種リスト.“日本の外来種対策”(環境省 自然環境局). https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/iaslist.html.
- Global Invasive Species Database (2023) Species profile: Egeria densa. Downloaded from http://www.iucngisd.org/gisd/speciesname/Egeria+densa on 24-12-2023.
- オオカナダモ、コカナダモ、クロモの鑑別. “大阪府立環境農林水産総合研究所”. https://www.knsk-osaka.jp/zukan/station/mizukusa/kanbetu2.html, (参照 2023-12-24).
- . “”. , (参照 ).
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